2006年9月12日

「アフガニスタンは通過することはできても、絶対に支配できない」と言ったのは、アレクサンダー大王だったでしょうか。同時多発テロから5年。NATO(北大西洋条約機構)がタリバンと戦闘を繰り広げているアフガニスタンでは、治安が刻一刻と悪化しています。ドイツ軍は現在同国の北部の治安維持を担当していますが、自爆テロが増えていることから、「マルダー」型装甲兵員輸送戦闘車など、重火器を投入して警備体制を強化することにしています。先日は米軍のコンボイが路側爆弾に狙われ、米軍兵士が数人死亡しています。つまりタリバン政権転覆後も、治安は決して改善されておらず、イラクに似たような状況が生まれつつあるのです。これでは民主主義を育てることも難しいのではないでしょうか。NATO諸国の駐留軍も、かつてアフガニスタンからすごすごと撤退した、ソ連軍と同じ末路をたどるのでしょうか。